スペインのNovameat、約27.2億円の調達に伴い植物由来のシュレッドビーフを発売

スペイン・バルセロナを拠点とするNovameatが、応募超過となったシリーズAラウンドで1,740万ユーロ(約27億2,000万円)の調達に成功したと発表しました。

新製品のシュレッドビーフを今月発売


このラウンドでは、Sofinnova PartnersとForbionが運営するBioEconomy Fundが主導。そのほか、Unovis Asset Management、Praesidium、Rubio Impact Venturesなどの既存投資家も新たに投資を行いました。

Novameatは今月16日に改良した植物由来のシュレッドビーフ「Shredded Nova-b*ef」の発売を予定していますが、新資本を得てさらに製品ラインアップを拡大する計画。

また、独自の「MicroForce」テクノロジーを用いて1時間あたり500kgの植物性タンパク質を生産する能力を保有していますが、この規模をさらに拡大させ、新たな地域での商業活動を促進します。

3Dプリンティングの技術をスケールアップ


Novameatは、エンドウ豆タンパク質、ヒマワリ油、海藻エキスなど少数の天然原料のみを使用して、独特の繊維状の食感を実現した植物由来の鶏肉、牛肉などを製造。

2018年に初めてシーンに登場し、3Dプリントしたホールカットのヴィーガンステーキを披露しました。

製品の特徴的な食感を生み出している同社の「MicroForce」テクノロジーは、3Dプリンティングの技術をより大規模な食品製造に適応させたもの。

標準的な製造設備に微調整を加えて、大規模生産においても食肉の筋繊維を模した繊維状の食感を再現できるようにしており、メチルセルロースやカラギナンのような添加物に依存しません。

B2Bで欧州全域に展開へ


世界的に見て、75%の消費者が植物性代替肉の食感を従来の食肉と同様に重要と考える一方、実際に満足しているのは60%程度。

BioEconomy FundのAlex Hoffmannは、「Novameatの独自技術は画期的なものだが、現在の製品だけでなく、開発中のイノベーションに大きな可能性を見出している」とコメントしています。

スペイン、英国、オランダに販売パートナーを持つ同社は、今年世界最高のレストランに選ばれたバルセロナのDisfrutarなど、外食産業の顧客から特に注目を集めているとのこと。今後は欧州全域、ひいては北米やアジア太平洋にも販路を拡大していく計画です。

現状B2Bの販路により大きな機会を見出しており、小売業への参入に注力する計画はありませんが、英国のEC業者Mighty Plantsで販売を開始しています。

参考記事:
Novameat Secures €17.4M in Oversubscribed Round, Launches Improved Shredded Plant-Based Beef
Novameat Closes $19.2M Series A Round, Revamps Plant-Based Shredded Beef with Better Texture
Novameat Launches Shredded Plant-Based Beef – And Raises €17.4M

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