韓国の精密発酵企業INTAKEが、シリーズCラウンドで約13.3億円を調達

酵母を使った精密発酵で代替タンパク質を生産する韓国のフードテック企業INTAKEが、シリーズCラウンドで135億ウォン(約13億3,000万円)を調達したと発表しました。

従来比1.5倍のタンパク質を含む酵母を開発


このラウンドは、CJ Investmentを筆頭に、機関投資家6社からなるコンソーシアムが主導。これにより同社の累計調達額は2,000万ドル(約28億6,000万円)に達しました。

INTAKEはこの資金を、精密発酵分野における研究開発と世界的なインフラ拡充に充てる予定です。

同社は、国産のブドウから採取した天然酵母を適応進化させた菌株を精密発酵に利用。従来の酵母の1.5倍のタンパク質を含むというこの菌株を増殖させて、代替肉や乳製品、卵に代わるタンパク質パウダーを生産しています。

このタンパク質原料は現在、商品化の初期段階にあり、同社は最終的に乳清(ホエイ)タンパク質に代わるものになると期待。35兆ウォン(約3兆4,600億円)規模とされる世界のタンパク質市場をターゲットにしており、2026年には北米市場に参入する予定です。

同社はまた、CRISPRベースの遺伝子編集と在来菌株での発現を利用して、食肉の主要な風味成分であるヘムタンパク質の開発を実施。さらに、卵白に含まれる主要なタンパク質、オボアルブミンを精密発酵で作り出す研究も行っています。

年率30%の成長率を記録


2013年に設立されたINTAKEは、B2Cの代替食品とB2Bの代替タンパク質ソリューションに特化した企業。ソウル大学校で食品科学を学んだ起業家の下、複数の特許食品素材の開発と商品化に成功しています。

昨年は年率30%の成長率を記録し、売上高224億ウォン(約22億1,000万円)を達成。政府による60億ウォン(約5億9,200万円)の出資を受けて代替シーフードの生産技術を開発する、国家研究プロジェクトの主要機関にも選ばれました。

CEOのKnox Hanは、「今回の資金調達は、当社の技術と製品が消費者および市場の信頼を得ていることの証だ。当社の目標は、中核となる微生物ベースの代替食品技術を完成させ、従来の食品産業に代わる有力な選択肢として位置づけることだ」とコメントしています。

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。