TiNDLE Foodsが過去最大規模の拡大に成功、米国小売りの取り扱い店舗数が1,300超に

植物性鶏肉製品を手掛けるシンガポールのTiNDLE Foodsが、米国でKroger系列の500店舗超のスーパーマーケットへと新たに進出。米国市場での展開を進める中で、過去最大規模の拡大となりました。

米国全土の小売店に進出


Fred MeyerRalphsSmith’sなどの主要なローカルブランドを含む今回の拡大により、TiNDLE Foods製品の取り扱い店舗数は全国で1,300店舗を超えました。

同社の製品はナショナルチェーンとリージョナルチェーンの両方をターゲットとしており、Wegmans、Giant Eagle、GIANT、MARTIN’S、Bristol Farmsを通じて、米国の36州で販売されています。

新たに提携したKrogerの店舗では、2023年に初めて小売店の棚に登場した「Stuffed Chicken」シリーズの取り扱いを開始。

TiNDLE Foodsによると、この製品群は、利便性と世界の味(パルミジャーナ、ティッカマサラなど)を組み合わせた調理済み食品を提供することで、植物性タンパク質カテゴリーに生じていたギャップを埋めるよう開発されました。

「Stuffed Chicken」はGMOフリーで、コレステロール、ホルモン、抗生物質を含まず、1食あたり10g以上のタンパク質を含有。既存のボンレスウイング、ナゲット、チキンテンダーと並ぶ売れ筋商品となっています。

コントロール可能な要素に集中


TiNDLE Foodsにとって小売りは最も収益性の高いチャネルとなっており、着実に売り上げを伸ばしてきました。同社の製品は店頭以外でも、HungryrootやVeganEssentialsのオンラインストア、FreshDirectやGood Eggsといった地域配送プラットフォームを通じて購入が可能です。

さらには、外食市場にも積極的に展開を進め、今年初めにはファストフードチェーンのPLNT Burgerと提携しました。

投資家の関心低下や、超加工食品(UPF)に対する消費者の批判、さらには世界的な関税引き上げに伴い、植物性食品メーカーを巡る問題が深刻化している昨今。

TiNDLE Foodsの共同創業者でCEOを務めるTimo Reckerは、投資家の意見に耳を傾けた結果、「コントロールできる要素に集中すること」を重視。「現在の優先事項は資本の保全であり、それとともに既存の製品ポートフォリオの成長にフォーカスすることだ」と述べています。

プレミアム製品の成長に望み


米国のほか、TiNDLE Foodsは英国、ドイツ、スイスに展開中。英国では、MorrisonsWhole Foods Marketでヴィーガンチキンが購入できます。ドイツのスーパーマーケットには、栄養と原材料の面でいくつかの改良を加えた「Gourmet Chicken」シリーズを投入しました。

チキンステーキやブラートヴルスト(ドイツの伝統的なソーセージ)などを含んだプレミアム製品となるこのシリーズは、ジューシーな食感を実現する同社の「TrueCut」テクノロジーを基盤としたもの。

従来どおり、主要なタンパク源として遺伝子組み換えでない高品質大豆の使用にこだわりながら、微細藻類のクロレラを原材料にプラス。ビタミンB12、鉄分、亜鉛といった主要な栄養素を加えています。

CEOのReckerは、「当社の目標は、植物性タンパク質の新たな体験をもたらせるこのプレミアム製品を取り扱うパートナーを世界中、特に米国で増やすこと」と語っています。

参考記事:
TiNDLE Foods Enters 1,300 US Grocery Stores in Largest Retail Expansion to Date
TiNDLE’s Plant-Based Chicken Launches At Hundreds Of New US Stores
‘Capital Preservation’ Key for TiNDLE Foods After Sales Growth with 9x Retail Expansion

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