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オランダのスタートアップ企業Vivici、精密発酵ラクトフェリンのGRAS自己認証を行い米国でB2B供給を開始

オランダの精密発酵スタートアップViviciが、米国におけるGRAS(一般に安全と認められる)ステータスの自己認証を行い、「Vivitein」ブランドでアニマルフリーのラクトフェリンを発売したと発表しました。

β-ラクトグロブリンに続く商品化に成功


Viviciは、GRASステータス取得により米国での販売が可能となり、動物由来成分を含まず95%の高い純度を誇るラクトフェリン原料「Vivitein LF」を正式に発売しました。

CEOのStephan van Sint Fietは、「当社のGRAS自己認証は、厳格かつ包括的な安全性評価によって裏付けられており、これにはラクトフェリンの純度、有効性、安全性を確認する詳細な分析が含まれている」とコメント。

FDAの正式なGRAS通知の書類も準備の最終段階にあり、数カ月以内には提出する予定です。

「Vivitein LF」は、同社がβ-ラクトグロブリン「Vivitein BLG」に続いて商品化に成功した、2番目のホエイタンパク質。

両製品は同一のプラットフォームで生産できるよう設計されているため、ラクトフェリン生産においても社内ですでに確立されたインフラ、専門知識、サプライチェーン基盤を活用し、安全性と品質を維持しながら効率的なスケールアップが行えるといいます。

従来型ラクトフェリンの供給・コスト課題を解決


ピンク色の見た目と希少性から「ピンクゴールド」として知られるラクトフェリンは、ヒトやウシの母乳(特に初乳)に多く含まれる主要タンパク質の一つ。

鉄分の吸収、腸内環境改善、免疫強化、呼吸器感染症のリスク低減などの作用で知られ、炎症・感染の抑制や、妊娠中の鉄分不足の治療に用いられます。

しかしながら、牛乳中には微量しか含まれないラクトフェリンは、わずか1kgを精製するのに最低でも1万リットルの牛乳が必要です。このため原料供給が逼迫し、価格は1kgあたり600~2,000ドル(約93,000〜310,000円)と高騰。現状、在庫の大半は乳児用粉ミルクやサプリメント向けに確保されています。

そんな中、新たな選択肢として精密発酵による生産を手掛ける企業が複数登場し、機能性食品・飲料、プロテインパウダー、スポーツ栄養、高齢者向け栄養食品への応用を目標としてきました。

すでに米国における販売認可を得ているTurtleTreeAll GHelainaのほか、PFx BiotechDaisy LabDe Novo FoodlabsEclipse Ingredientsなどが例として挙げられます。

Viviciは複数の健康・ウェルネスブランドとの共同開発に着手しており、2026年末から2027年初頭にかけて、最初の消費者向け製品の発売が実現する見込み。

また、より幅広いカテゴリーと地域への展開も見据えており、その一環として昨年、中東への進出計画を明かしました。精密発酵で代替卵を開発するThe EVERY Companyおよび現地の政府機関と提携して、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに産業規模の発酵施設の設立を検討しています。

参考記事:
Dutch Startup Vivici Unveils Animal-Free Lactoferrin with Self-Affirmed GRAS Status
Vivici Debuts Precision-Fermented Lactoferrin in the US Market
Vivici launches fermentation-derived lactoferrin

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