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フィンランドのKÄÄPÄ Biotech、機能性キノコ製品のグローバルな拡大を可能にする約16.3億円の投資を獲得

フィンランドのバイオテクノロジー企業KÄÄPÄ Biotechが、新たに900万ユーロ(約16億3,000万円)の調達を完了したと発表しました。機能性キノコ製品を手掛ける欧州のリーダーとしての地位を強化し、世界の機能性食品市場への拡大を加速させる狙いです。

生産能力の急速な拡充が急務に


KÄÄPÄ Biotechは、屋内栽培と独自の抽出技術を組み合わせた業界最先端の垂直統合システムを構築し、トレーサビリティと科学的な裏付けを備えたキノコ原料への需要増に対応しています。

今回の資金調達ラウンドは、今年初めにも90万ユーロ(約1億6,300億円)の投資を行っていたPeakBridgeと、フードテック分野に投資するベンチャーキャピタルのZintinusが共同で主導しました。

20以上の市場で180社を超える顧客を抱えるKÄÄPÄ Biotechにとって、需要が既存の生産体制を上回ってきている中、インフラと生産能力の急速な拡充は急務となっており、新たに得た資金を用いてこれを推進する計画です。

PeakBridgeでCTO(最高技術責任者)を務めるGali Artziは、アジアからの輸入に長年依存してきた市場において、KÄÄPÄ Biotechの垂直統合システムと厳格な標準化は重要な強みになると強調。機能性キノコ分野は、伝統的な利用法、新興の臨床研究、最新の抽出技術が融合する領域であり、同社はその進化の最前線に立っていると述べました。

機能性食品の高まるニーズに応える


KÄÄPÄ Biotechの特許技術である抽出法「NordRelease」は、周波数の高い音波で細胞構造を破壊して、キノコエキスパウダーの収量を増加させるもの。

従来、EUでは水抽出法による機能性キノコエキスのみ食品への使用が可能でしたが、同社の技術は今年、欧州食品安全機関(EFSA)の正式な承認を受け、水抽出ではない唯一のプロセスとして認められました。

昨年9月には、フィンランド南西部のパイミオに最先端の栽培施設を開設し、研究開発と生産能力を大幅に拡大。続く今年6月には、近郊に第2の拠点も立ち上げました。

共同創業者でCEOのEric Puroは、機能性キノコがトレンドとなっている背景には複数の要因があると指摘。「若年世代で機能性食品の摂取が過去に類を見ないスピードで増えており、この関心とニーズはキノコのもたらす機能性と完全に一致している」と語りました。

依然として米国と欧州が最大市場ですが、「認知とトレンドの拡大に合わせ、今後数年間でグローバル市場を開拓していきたい」としています。

参考記事:
KÄÄPÄ Biotech Lands Strategic Investment to Accelerate Global Nutraceutical Expansion
KÄÄPÄ Biotech Secures €9M funding to keep pace with shroom boom

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