米Bond Pet Foods、Hill’s Pet Nutritionと共同開発した精密発酵タンパク質製品でFDAの認可を取得

Bond Pet FoodsとHill’s Pet Nutritionが、ドッグフード向けに共同開発した酵母発酵タンパク質「Lamb Protein Yeast」について、米国食品医薬品局(FDA)の下部組織、動物用医薬品センター(CVM)からの承認レターを取得しました。
ペットフード向け精密発酵タンパク質では初の認可に
この原料は、コロラド州ボルダーに拠点を置くBond Pet Foodsと、コルゲート・パルモリーブの子会社であるHill’s Pet Nutritionの2021年に始まった共同開発によって誕生しました。
Bond Pet Foodsは、最適化された酵母の培養によって、従来の動物性タンパク質と同等の栄養価を持つタンパク質原料を生産。先月、ドイツの香料・化学品大手Symriseから投資を受けています。
Hill’s Pet Nutritionとの協業では、ラム肉の栄養特性を模した完全タンパク質の開発に注力しました。発酵技術は、酵素やビタミンの製造など、ヒト用食品の製造ですでに確立されている手法を応用しています。
今回の承認は、ペットフード市場を対象とした精密発酵タンパク質原料として、FDAの正式なGRAS(一般に安全と認められる)認証を初めて取得した事例となります。
FDAの審査により、ドッグフードの最終製品中に最大15%まで配合可能であることが確認されました。両社は、米国市場での販売開始に向けて最終段階の準備を進めています。
商業生産に到達、キャットフードでの認可も目指す
「Lamb Protein Yeast」のGRAS認証は、犬を対象とした6カ月間にわたる長期給餌試験の結果に基づいています。開発段階で、Bond Pet Foodsはこの原料を45,000リットルの商業規模で生産し、配合・試験・規制評価の目的で25トン以上をHill’s Pet Nutritionの施設に納入しました。
Bond Pet Foodsの創業者でCEOを務めるRich Kellemanは、「給餌試験の結果とFDAの異議なしレターは、当社の発酵タンパク質の安全性と栄養価を実証するものであり、ペットに高品質なタンパク質を安定供給するという目標に大きく近づいた」とコメントしています。
Hill’s Pet Nutritionは、今回の認可取得をより広範なサステナビリティ目標の一環として位置付けており、科学技術担当副社長のDave Balogaは、「本製品は、科学的根拠に基づいた栄養オプションの提供の幅を広げ、厳格な栄養基準を維持しながら、サステナビリティ目標の達成を支援するものだ」と述べました。
ペットフード業界は、精密発酵タンパク質の開発分野の中でも一際注目度が高まっています。その理由の一つは、CVMを通じた規制経路がヒト用食品の承認プロセスとは異なり、迅速な完了が見込めるため。
Bond Pet Foodsはまた、同じ原料を用いた猫への給餌試験も完了しており、キャットフードへの使用承認に向けた申請書類を別途CVMに提出する準備を進めている最中です。
参考記事:
Hill’s Pet Nutrition and Bond Pet Foods Receive FDA No-Objection Letter for First Animal Protein Produced via Precision Fermentation for Pet Food
Rich Kelleman | LinkedIn
FDA Clears Precision Fermentation Lamb Protein for Dog Food in First for Pet Nutrition Sector
Hill’s Pet Nutrition and Bond Pet Foods secure FDA clearance for precision-fermented lamb protein | PPTI News
Hill’s, Bond Pet Foods receive FDA no-objection letter for fermentation-derived lamb protein | PetfoodIndustry


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