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豪QUTのパイロットプラントが遺伝子技術に関する認可を取得、産業界による精密発酵の実証試験が可能に

オーストラリア連邦北東部のクイーンズランド州マッカイに位置する「QUT Pioneer BioPilot」が、オーストラリアの遺伝子技術規制局(OGTR)から物理的封じ込めレベル2(PC2)の承認を取得しました。

これにより、遺伝子組み換え微生物を扱う企業は、最大2,400リットル規模の精密発酵試験を実施することが可能になっています。

スタートアップが規模拡大できるインフラを提供


クイーンズランド工科大学(QUT)が保有する「QUT Pioneer BioPilot」(旧称:MRBPP)は、マッカイで稼働中の製糖工場の敷地内に設置されています。

昨年9月にはオーストラリア連邦政府およびクイーンズランド州政府からの資金提供を受け、産学連携イニシアチブFood and Beverage Accelerator(FaBA)と連携して、1,800万豪ドル(約19億7,000万円)規模の改修を完了させました。

両者はこの施設を、国内初となるPC2適合のパイロットスケール精密発酵施設と位置付けています。

PC2の認証は、精密発酵によるタンパク質や酵素の生産において鍵となる、組み換え微生物株の取り扱いを対象としたもの。認証を受けたことで、外部の企業が、実験室レベルの研究と商業生産の中間に位置する食品グレードの環境下で、こうした微生物株を利用できるようになりました。

フードテック界のスタートアップ企業が直面する最大の障壁の一つとなっている、規模拡大のためのアクセスの良いインフラを提供し、成長を支援します。

培地の代替原料開発も進める


「QUT Pioneer BioPilot」ではエッペンドルフ(Eppendorf)製の有効容量100リットル、1,200リットル、2,400リットルの発酵タンクが稼働中。また、下流工程における精製や乾燥、ろ過、遠心分離、品質管理・分析といったサービスも提供されています。

QUTはまた、製糖工場に隣接する立地を生かして砂糖やバイオマスを直接調達し、それらを用いて従来の発酵原料の代替品を開発中です。

この施設はすでに、精密発酵技術を用いたヒトラクトフェリンの生産・商業化を進めるオーストラリア企業Eclipse Ingredientsとの550万豪ドル(約6億200万円)規模のプロジェクトで活用されていますが、ほかの企業もFaBAを通じて施設の利用申請が可能。FaBAは、同施設と連携する、より広範な発酵設備のネットワークを有しています。

FaBAのディレクターであるChris Downsは、「QUTのパイロットプラントは、企業が新たなイノベーションをラボスケールからパイロットスケールへと移行させられる重要なインフラだ。精密発酵分野への投資を行うことで、あらゆる規模の企業の新製品・新原料開発を支援し、ひいてはオーストラリアの食品・飲料製造セクターの成長に貢献したい」と述べています。

参考記事:
FaBA opens access to pilot-scale precision fermentation facility – Food & Beverage Industry News
QUT’s Mackay BioPilot Gains Gene Technology Clearance, Opening Pilot-Scale Precision Fermentation to Industry
FaBA-backed QUT BioPilot opens precision fermentation scale-up route in Australia | PPTI News

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