オランダのMeatableが約50億円を調達、2024年のシンガポール進出を目指す

培養ポークを開発するオランダのMeatableが、生産規模拡大と市販化に向け、シリーズBラウンドで3,500万ドル(約49億4,000万円)の資金調達を行ったと発表しました。

2024年にシンガポール、次いで米国への進出を検討


Agronomicsがリードインベスターとなった同ラウンドでは、オランダのインパクトファンドInvest-NLが新たに加わり、1,700万ドル(約24億円)を拠出しました。Meatableは、スケールアップと生産工程の最適化により、従来の食肉とのコスト競争力を高める狙いです。

培養肉分野で最も資金を集めている企業の一つであるMeatableは昨年10月、世界で唯一規制当局の認可を受けて培養肉の受託生産を行う、シンガポールのESCO Asterと提携。

今年5月には、シンガポールで培養肉の試食イベントを初開催しました。2024年を目処に、一部のレストランで培養ポークを用いたソーセージと餃子を提供、2025年には小売展開することを目標に掲げています。

また、シンガポールでの発売後には、培養肉の販売を認める2番目の国となった米国への進出も検討しており、FDAUSDAともやり取りを続けています。

生産期間をわずか8日間に短縮


Meatableは細胞培養のベースに、基本的にはどんな細胞にも分化できる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使用。iPS細胞は、24時間という短サイクルで分裂し、際限なく増殖を続ける能力を自然に持っていることが特徴です。

これまで、iPS細胞の使用にあたっては、成熟した幹細胞へと成長させるのに時間がかかり過ぎること、そして幹細胞の状態から筋細胞や脂肪細胞へと分化させるのが難しいことが難点でした。

そこでMeatableは、共同創業者の一人であるMark Kotter博士が開発した特許技術「OPTi-OX」を活用。OPTi-OXは、転写因子(遺伝子の活性を調節するタンパク質)を活性化することで、細胞の分化プロセスを緻密に制御するとともに、分化を劇的にスピードアップさせられるといいます。

この技術により、同社ではウシ胎児血清(FBS)を用いることなく、わずか8日間で望みの筋細胞や脂肪細胞を作り出すことが可能になりました。8日という期間は、農場で豚を飼育する場合と比べて、約30倍の速さです。

これを灌流培養による連続式のプロセスで行うことにより、バイオリアクターで大量の細胞を培養し、培養肉を連続的に収穫できる見込みです。

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