v2foodとLgem、植物性代替肉の魅力を飛躍的に高める紅藻類ベース着色料の生産拡大へ

オーストラリアの植物性代替肉メーカーv2foodとオランダのバイオテクノロジー企業Lgemが提携の詳細を発表しました。

ヘムなどの化学合成された添加物を使用せずに、肉を調理したときの視覚体験を再現する紅藻類由来の原料「RepliHue」の生産規模拡大を目指しています。

加熱時の色味の変化を再現


オーストラリアのトップブランドとして知られるv2foodは、高品質で美味しく、持続可能な植物性代替肉を供給することで、食肉消費量の削減に貢献することを目指しています。

同社によると、代替肉に懐疑的な消費者に可能性を認めてもらうには、調理が成功したことを視覚的に示す必要があるとのこと。

自社製品をよりクリーンラベルに近づけ魅力を高める解決策を探していた中で、熱に反応して調理中にピンクから褐色へと色調を変化させる、温度に敏感な紅藻類の株を特定しました。

微細藻類ベースの着色料を大規模に生産するため、藻類の大規模培養ノウハウの重要性を認識した同社は、オランダ企業のLgemが提供する開発・生産支援サービス「AlgaeHUB」に着目。

Lgemとの提携によりスケールアップを成功させ、オーストラリアで生産施設を設けて大規模生産へと移行し、製品に組み込む予定です。

植物由来の製品をより魅力的に


RepliHue」は、合成添加物を使用せずに植物性代替肉の視覚的な魅力を高める、クリーンラベルでスケーラブルなタンパク質ソリューションと説明されています。

v2foodは、昨年10月に開かれた「SXSW Sydney」で初めてこの原料を披露。当時は2024年に牛肉・豚肉・鶏肉に使用可能な製品の小売り販売開始を目指しているとしていました。

紅藻類はCO₂を消費し、光をエネルギーとして利用するため、持続可能な生産が可能。色味の変化にとどまらず、消費者が代替肉に求める優先事項として頻繁に挙げられる、味と食感の改善も期待されるといいます。

微細藻類の天然特性を利用することで、植物由来の製品をメインストリーム市場の消費者層にとってより魅力的なものにし、環境に優しい食習慣を定着させたい考えです。

参考記事:
Plant-Based Meat with Red Microalgae
v2food and AlgaeHUB by Lgem to Revolutionize the Appeal of Plant-Based Meat with Red Microalgae Colorant
Colour-changing tech for plant-based meat

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