オランダ・ナイメーヘン市が公共スペースでの食肉広告を禁止、プラントベース条約加盟に伴う措置

オランダ東部ヘルダーラント州に位置する都市ナイメーヘンが、国内の都市では首都アムステルダムに次ぐ2番目、世界では37番目となる「プラントベース条約(Plant Based Treaty)*」の呼びかけに賛同

これに伴い、駅構内やバスの待合所、デジタルサイネージなどの公共スペースにおいて、化石燃料や食肉製品の広告を禁止することとなりました。

* 健康増進や環境負荷を軽減する目的から、植物性食品への移行を促す草の根運動。

オランダの各都市で広がる食肉広告の禁止措置


同様の禁止措置は、これまでにハールレムやユトレヒトなど、オランダの複数都市で決議されているもの。世界で初めての事例となったハールレムでは、環境保護に力を入れる政党フルンリンクス(GroenLinks)の提案により2022年に禁止が決定され、今年から施行されています。

ナイメーヘン市はまた、ラドバウド大学とミシュランの2つ星を獲得したレストランDe Nieuwe Winkelなどで共同開発された植物性サンドイッチ「Broodje Nimma」も導入する予定。

このサンドイッチは、地元の農家や生産者から仕入れた食材に焦点を当てることで、植物性タンパク質の活用とサプライチェーンの短縮を図った製品となっています。

同市は長年にわたって気候変動対策と持続可能性追求の最前線にあり、2018年には欧州委員会(EC)から「欧州グリーン首都賞(European Green Capital Award)」を受賞。すべての住民が緑地から300メートル以内に居住することを保証し、学校に庭園の設置を推奨するなどの施策を推し進めてきました。

ナイメーヘン市議会のメンバーで動物党(PvdD)に所属するBart Salemansは、「昨年プラントベース条約への加盟を市に提案し、理事会による署名が実現した。すべての市民のため、より動物に優しく健康的な未来に向けて大きな一歩を踏み出すことができた」とコメントしています。

多数の科学者や著名人からの賛同を集める


2021年に国連環境計画(UNEP)が発表したレポート「世界メタン評価」によると、パリ協定で定められたとおり気温上昇を1.5℃までに抑えるためには、2030年までにメタン排出量を45%削減しなければならず、世界規模での早急な対応が必要とされています。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書を「人類への赤信号」として強い危機感を表明。破滅的な結末を回避する最後のチャンスだと述べました。

これらの動きと時を同じくして誕生したプラントベース条約では、以下の3つの基本原則と、それぞれに付随する40の提案に賛同することが求められます。

  1. 放棄:集約畜産と食肉処理場の拡大、および放牧や飼料生産を目的とした森林伐採を行わないこと。
  2. 転換:植物由来の食料システムへの転換を積極的に推進すること。
  3. 回復:森林再生、生態系の回復、景観の再構築を行うこと。

2024年1月にアムステルダムが、EU諸国の首都として、またオランダの都市としても初めて条約への支持を表明。ほかにもエディンバラやロサンゼルスをはじめとした、世界各国の都市から賛同を得てきました。

また、IPCCの科学者やノーベル物理学賞を受賞したクラウス・ハッセルマン、ハリウッド俳優のホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラといった著名人を含む23万人以上の個人、そして4,000を超える企業や団体も、この呼びかけに賛同しています。

参考記事:
Nijmegen endorses Plant Based Treaty and bans meat advertisements – Plant Based Treaty
Dutch City Nijmegen Bans Meat Ads & Endorses Plant Based Treaty
Nijmegen Becomes Third Dutch City To Ban Meat Ads

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