米クラフト・ハインツが植物性デザートに参入、「JELL-O」ブランドからオーツミルクが原料のプリンを発売

米国に本社を置く多国籍食品メーカーのクラフト・ハインツが、植物由来原料で作られたデザート「JELL-O Oat Milk Chocolate Pudding」を発売。植物性デザートのカテゴリーへと新たに参入を果たしました。
100年近い歴史を持つ人気商品をリメイク
オーツミルクを使用したラクトース(乳糖)フリー、ヴィーガン対応のこの新製品は、乳製品フリーの代替品への需要の高まりに応えるよう作られたもの。
1930年代に発売され、クリーミーな口当たりと濃厚なチョコレートの風味が人気の看板商品「JELL-O」シリーズの一部として、全米の小売店で取り扱いが始まりました。
価格は4個パックで3.99ドル(約570円)と、従来の乳製品バージョンの同3.69ドル(約530円)に比べてやや割高。オーツミルクのほかには、砂糖、コーンスターチ、キャノーラ油、アルカリ化ココアパウダー、ソラマメタンパク質、香料、乳化剤、安定剤が含まれています。
栄養価の面では、タンパク質と食物繊維は従来品と同量で、脂肪(および飽和脂肪酸)と糖分は少なく抑えられています。
アレルギー対応の需要獲得に期待
クラフト・ハインツにとっては、製品開発において初めてオーツミルクを使用したことに加えて、植物性デザートのカテゴリーに新規参入を果たしたことも重要なマイルストーンになりました。
植物性デザートは近年大幅な伸びを見せており、2桁成長を続けています。2024年の世界市場規模は68億ドル(約9,790億円)で、米国では80%の人が子供用の乳製品フリーデザートの購入に興味を示しているとの調査結果も。
同社は、米国の家庭でプリンが人気であること、子供と大人の両方で牛乳アレルギーや乳糖不耐症が蔓延していることを指摘。既存の乳製品フリーのプリンが味と食感の点で見劣りするといわれている現状を考えると、新製品は市場のギャップを埋めるものになると期待しています。
クラフト・ハインツは、主にチリのフードテック企業NotCoとの提携を通じて、植物性食品セクターでのプレゼンスを拡大してきました。両社は2022年に、合弁会社としてThe Kraft Heinz Not Companyを立ち上げ、スライスチーズや「オスカー・マイヤー」ブランドのホットドッグの植物性バージョン、卵不使用のマヨネーズなどを展開しています。
参考記事:
The Kraft Heinz Company – JELL-O Unveils First-ever Plant-based Chocolate Pudding
Kraft Heinz Debuts JELL-O Oat Milk Chocolate Pudding, Its First Plant-Based Dessert Offering
Kraft Heinz enters plant-based desserts with oat milk Jell-O pudding | Food Dive
Kraft Heinz Bets on Plant-Based Dessert Demand with Jell-O Oat Milk Chocolate Pudding
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