Eat Justが緑豆をベースとした単一成分のプロテインパウダーを発売し、全国展開を開始

米国・カリフォルニアの植物性食品メーカーEat Justが、緑豆タンパク質のみを原料とするプロテインパウダー「Just One」を発売しました。

鳥インフルエンザ問題で代替卵製品「JUST Egg」の売り上げが順調に伸びている中、需要の高いもう一つの製品、プロテインパウダーに狙いを定めています。

既存品より多くの必須アミノ酸を含有


新製品は、「JUST Egg」と同じ緑豆を原料にしたもので、市販されているほかのどの製品よりもタンパク質含有量が多いとのこと。国内のWhole Foods Market全店舗で展開を開始しました。

無香料の単一成分バージョンは、1回分(35g)あたり30g完全タンパク質を含有。現在市場に流通しているホエイプロテインやソイ(大豆)プロテインよりも多くの必須アミノ酸が摂取できます。

さらにメープルバナナ、チョコレート・ピーナッツバター、バニラチャイの3種類のフレーバーを展開しており、こちらは1食あたり17gのタンパク質を含有。どの製品も340gの再利用可能なアルミ缶入りで、価格は34.99ドル(約5,060円)に統一されています。

有名シェフも高く評価する機能性


Eat Justの共同創業者でCEOを務めるJosh Tetrickによると、この製品は従来のプロテインパウダー以上のもので、結合や乳化といった特性を持ち、さまざまな用途で卵や牛乳の代わりとして機能。

製造工程では、原料となる緑豆を粉状にし、遠心分離機にかけてタンパク質を分離。この独自の分離技術により、加工後もタンパク質の完全性が維持され、ゲル化、乳化、膨張、結合などが可能になります。

同社によると、ほとんどのプロテインパウダーは食品を濃くザラザラした食感に変えてしまう一方、「Just One」を使えばより美味しさが増すといいます。

半年間にわたって製品を試したという有名シェフのAndrew Zimmernも、「パンプキンブレッドからマッシュルームのミートボール、なめらかなスムージーまで、この食材一つですべてができる。この手のものの中では最高だ」と評しています。

成長を見せるアニマルフリーのプロテインパウダー


米国ではタンパク質の摂取量を増やそうとする人が増えており、3千人を対象にした調査では2022年の59%から、2023年には67%、2024年には71%、そして今年は85%と着実に増加してきました。

いまだ大多数(87%)の人が十分なタンパク質を摂取するには動物性食品が必要だと考えている一方で、植物性プロテインパウダーの小売売上高は、昨年11%増加し4億5,000万ドル(約650億円)に到達。価格も2%安くなり、ヴィーガン市場では牛乳、肉、コーヒーミルクの代替品に次いで4番目に大きなカテゴリーとなりました。

アニマルフリーのプロテインパウダーを展開するスタートアップ企業にも増加が見られ、フィンランドのSolar Foodsは先月、空気から作られた世界初のプロテインパウダーを発表。米国の健康・パフォーマンス栄養市場をターゲットに据えています。

中でも注目されるのは精密発酵ホエイを使用した製品で、Perfect Dayは業界のパイオニアとして、消費者向けブランドのStrive NutritionやMyproteinに原料供給を実施。

ネスレも昨年、同様の製品を「Orgain」ブランドから発売しており、ほかにもBalleticVerley(旧称:Bon Vivant)が米国での展開を実現させています。

参考記事:
Just One Protein Launches Nationwide at Whole Foods Market
Eat Just’s Single-Ingredient Protein Powder Doubles As An Egg Replacer
Plant-based protein: Eat Just cracks open new category with mung bean powder

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