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エストニアの国営企業Metrosert、約3.6億円を投じたパイロット発酵プラントで業界のボトルネック解消を狙う

エストニアの国家計量標準機関Metrosertが、代替プロテインや代替素材生産の検証を支援するパイロットプラントの建設について、建築会社Savekate OÜとの契約を締結しました。

下流工程までをカバーするオープンアクセス拠点


発酵プロセスをラボスケールから商用化可能な規模へと拡大できるよう設計されたパイロットプラントの契約額は、およそ200万ユーロ(約3億6,300万円)。建設は間もなく開始され、2026年末に完成、2027年初頭に稼働開始を予定しています。

国際的な食品安全要件を満たしたオープンアクセスの設備を活用することで、新規食品の開発に取り組む企業は、規制に適合した環境下で、試作品の製造や規制当局への申請資料の準備を行えるようになります。

Metrosert応用研究センターのKaupo Reedeによると、同施設の設備は50リットルから500リットル、5,000リットルへと段階的にスケールアップが可能で、下流の精製・加工工程にも対応できるとのこと。顧客は液中培養から最終的な乾燥粉末製品の製造までを、一カ所の施設で完結させられます。

主な用途として挙げられているのは、精密発酵による代替乳製品、卵由来のタンパク質や脂質、微生物バイオマス、酵素、プレバイオティクスプロバイオティクス原料など。食品のほか、飼料やバイオマテリアルも主要な重点分野とされていますが、各用途への生産能力の割り当ては固定されていません。

「企業が産業規模での生産体制を実証したり、サンプル供給や市場テストの実施、あるいは新規食品としての規制当局への申請用に大量の原料を生産したりするには、パイロットスケールのプロセスが必要だ」とReedeは述べました。

ボトルネックを解消し、科学と商用化の架け橋に


ラボスケールで得られた成果と商業生産の実現との間にあるギャップは、欧州全域の発酵関連企業にとって長年の課題となってきました。というのも、単独企業がその中間の生産段階に特化した設備を自前で持つのは、ほとんどの場合コスト面で採算が合わないためです。

Reedeは、共有可能なパイロットスケールの設備が存在しないことが、北欧・バルト海地域全体でボトルネックになっていると指摘。

「多額の資本を必要とし、かつ厳格な規制が適用されるバイオテクノロジー分野において、中規模の設備を自社で建設するのは、多くの企業にとって現実的ではなく、また合理的な選択肢でもない。Metrosertが提供する共有型のパイロットプラントは、開発に伴うリスクを低減し、より迅速に実際の生産フェーズへと移行を果たす一助となるだろう」と話しています。

Metrosertは約140名の専門家を擁する国営企業であり、同社の応用研究センターは、ドローン、自動運転車、水素技術、バイオリファイナリー、健康データといった分野を対象としています。

注力分野の企業との間で協議を進めているものの、まだ合意に至っていない段階で具体的な社名は明かされていません。その上で同社は、スケールアップのためのインフラを必要とする細胞農業や代替プロテイン分野の企業との対話も歓迎する姿勢を示しました。

Metrosertはまた、施設へのアクセスに加えて、開発プロセスの計画策定や国際的な共同プロジェクトの推進、さらにはパートナーや見込み顧客とのマッチングといった面でも企業を支援し、科学と商用化の架け橋となる狙いです。

参考記事:
Metrosert Opens Estonia’s Fermentation Bottleneck With €2M Pilot Plant
Metrosert Invests EUR 2 million in a Synthetic Biology Pilot Plant in Estonia

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