中国企業Bestzyme、甘味タンパク質ブラゼインを年間100トン規模で生産する自動化生産ラインを導入

GenScript Biotech傘下の合成生物学企業Bestzymeが、山東省の済南市に構える自社工場に、甘味タンパク質専用としては世界初とされる自動化生産ラインを導入しました。
年間100トンのブラゼイン生産が可能に
Bestzymeは精密発酵技術を用いて、ブラゼインを生産しています。ブラゼインとは、西アフリカ原産の果実であるニシアフリカイチゴ(Pentadiplandra brazzeana)に含まれる、ゼロカロリーの甘味タンパク質。その甘さはショ糖の500~2,000倍に達しますが、摂取しても血糖値にほとんど影響しません。
同社は今週、済南市にある5,000平方メートルの施設にて、自動化された生産ラインの建設を完了しました。甘味タンパク質専用に設計された商業生産システムとしては、世界初だといいます。
この拠点では甘味タンパク質に関する研究開発、大量生産、そして用途開発の各機能が完全に統合されており、新ラインが本格稼働すれば、「Mellia」ブランドで販売するブラゼイン原料を年間100トン(ショ糖30万トン分の甘さに匹敵)規模で得られるようになります。
同社は今後2年間で、発酵に用いる菌株の継続的な改良とプロセスの最適化を通じて生産能力を倍増させる計画で、食品・飲料企業への甘味タンパク質の安定的かつ大規模な供給体制を整える考えです。
中国で認可を待ちつつ、米国で製品化に向けた提携を実施

Bestzymeによると、新しい生産ラインの導入により、低収量、バッチごとの品質のばらつき、法外なコストといった、業界が長年抱えてきた難題が解決されるとのこと。
中国が主導的な役割を果たすバイオ製造の知見を生かし、スケールアップにおける重大な障壁を克服しました。
「Mellia」は単なる砂糖の代替品ではなく、甘味料の配合における「パズルの最後のピース」と位置付けられています。ステビアやラカンカ(モンクフルーツ)など既存の代替甘味料とブレンドすれば、調和のとれた甘味を実現し、風味を損なうことなく「砂糖ゼロ」の製品を提供できます。
この原料については昨年、米国食品医薬品局(FDA)からの正式なGRAS通知によって、米国の製造業者への販売が可能となりました。すでに炭酸水ブランドと提携して、製品の市場投入に向けた歩みを進めています。
並行して、その他いくつかの地域でも規制当局への認可申請を済ませており、中国における新規食品添加物としての申請も国家衛生健康委員会(NHC)に受理されています。
同社はまた、単なる原料サプライヤーから、バリューチェーン全体を網羅するような存在へと変貌を遂げている最中。機能性高分子である甘味タンパク質は、食品によって異なる甘味の放出パターンや風味の相互作用を示すため、用途開発から配合に関するガイダンスまでを包括的に提供できる企業こそが、強力な参入障壁を築けるといいます。
Bestzymeと同じくブラゼインを開発・生産する企業としては、米国のOobliが販売認可を取得済み。Pentasweetはリトアニアで6,500万ユーロ(約117億円)を投じて工場の建設を進めています。また、アラブ首長国連邦(UAE)のNovel Foods Groupも、以前に精密発酵拠点の設置計画を明かしています。
参考記事:
Bestzyme Completes Dedicated Sweet Protein Production Line in Ji’nan, Enabling Commercial Scale-up of China’s First FDA-GRAS Certified Brazzein
China’s Bestzyme Unveils Automated Smart Production Line for Sweet Proteins
GenScript’s Bestzyme Completes 100-Ton Sweet Protein Line in China


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