スイスの代替肉メーカーPlanted、ドイツに2カ所目の製造拠点新設を計画

スイスの代替肉メーカーPlantedが、欧州でヴィーガン食品の主要市場となっているドイツに、2カ所目の製造拠点を設置すると発表しました。

主要輸出先のドイツに工場を新設


植物性原料を発酵させたステーキ肉「planted.steak」を販売するPlantedは、すでにスイス国内に本社工場を構えており、近隣のドイツやオーストリアに輸出を行ってきました。

2カ所目となる新工場は、ドイツ・バイエルン州メミンゲンの古い醸造所を改装し、ヴィーガン食品の近代的な生産拠点へと生まれ変わらせる計画。

2025年第1四半期までに生産を開始する予定で、フル稼働すれば1日20トン、年間約5,000トンの代替肉生産が可能となる見込みです。

同社のホールカットステーキは、大豆タンパク質、菜種油、豆粉、米粉、微生物の培養物を原料とし、30~40時間固体発酵プロセスを経て作られるもの。

植物性代替肉の製造で一般的に採用される高水分押出成形によらず、添加物も一切使用しないクリーンラベル製品となります。

排出量97%カットでカーボンニュートラルを実現


新工場の設置にあたりPlantedは、グリーンインフラを推進するAlois Müller Gruppeとの提携を実施しました。

この工場では化石燃料を一切使用せず、井水式クーラー、薪ストーブによる局所暖房、太陽光発電を利用。工場の全エネルギーを再生可能エネルギーで賄い、ほぼ完全なカーボンニュートラルを実現する計画です。

従来の牛肉に比べて排出量を97%少なく抑える同社の生産技術により、工場が位置するメミンゲン市の住民の年間排出量の、約半分に相当する量を削減できるといいます。

「planted.steak」は今年3月にスイス、ドイツ、オーストリアのレストランでデビューした後、5月には小売りに進出。Plantedのウェブサイトでも、140g入り3.99ユーロ(約620円)で販売されています。

欧州全土で8,000以上のレストラン、8,700以上の小売店に進出しており、植物性食品の主要市場であるドイツでも、代替肉メーカーの売り上げ上位10社に入るほど存在感を高めています。

参考記事:
For Its New Factory, Planted Zeroes in On Germany’s Leading Plant-Based Market
Planted Ramps Up Production Capacity With New Facility in Germany

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