フィンランドのClingateが、世界最大の精密発酵施設の設置へ向け用地を取得

フィンランドの精密発酵企業Clingateが、新たな精密発酵施設の設置へ向け、本社を置くフィンランド南東部・ラッペーンランタにある用地の取得を完了したと発表しました。

合成生物学の世界的なホットスポットに


同施設は、フィンランド最大の食品輸出企業として約60カ国に製品を販売しているValioが保有していたもの。

Clingateは、バイオテクノロジーの進歩に貢献する自社の地位を強化するための戦略的な動きとして、363,000平方フィート(約34,000平方メートル)の広大な敷地面積を誇る、新しい施設の設置を決定しました。

今後、容量25万リットルのバイオリアクターを6基導入し、完成すれば150万リットルの生産能力を誇る世界最大の精密発酵施設となる予定。2024年後半までの完全稼動を目指しています。

同社はこの大規模施設の建設により、「フィンランドは、バイオテクノロジーと合成生物学の世界的なホットスポットとして台頭することになる」とコメント。

代替プロテインの開発に従事するフィンランド企業には、精密発酵によりアニマルフリーの卵白タンパク質を生産するOnego Bioや、空気からタンパク質原料を生成するガス発酵分野を牽引するSolar Foodsなどがあり、とりわけ微生物発酵の分野で目立った動きが多くなっている状況です。

Clingateの創業者であり現会長のAlejandro Antalichは、「世界は変革期を迎えており、食料・化学物質・素材を生産するクリーンで持続可能な方法を取り入れることは、地球の未来を守るために不可欠だ。当社は、合成生物学における有数の知識とメガサイズの精密発酵施設をもって、分野を超えた交流とイノベーションを促進していきたい」と述べています。

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