空気由来タンパク質「Solein」、Ambrosia Collectiveのプロテインパウダーに採用され米国小売り市場にデビュー

フィンランドのフードテック企業Solar Foodsの空気由来タンパク質「Solein」が、スポーツ栄養ブランドAmbrosia Collectiveの製品に採用され、米国では初となる消費者向けの製品販売がスタートしました。
全国展開に先立ちテストマーケティングを実施
Ambrosia Collectiveは、展開する「Planta」ブランドから、テストマーケティング目的で「Solein」をベースに用いたヴィーガン対応のプロテインパウダーを発売。同社のウェブサイトとAmazonで販売されており、今夏のうちに全国展開が計画されています。
水や好みの飲料と混ぜるだけで使える塩キャラメルフレーバーのパウダーで、エンドウ豆タンパク質分離物および発芽玄米タンパク質を組み合わせ、砂糖の使用はなし。1食分あたり20gのタンパク質に加えて、24種類のビタミンとミネラルを摂取できます。
これまで「Solein」は、シンガポールでジェラート、チョコレートバー、ビーンレスコーヒー(味の素の製品)などに使われ限定販売が行われてきましたが、プロテインパウダーとしての製品化は初。
米国市場では、2024年末にニューヨークの有名レストラン「Olmsted」でデビューを果たした一方、小売り展開の実績はありませんでした。
Solar Foodsは、すでに米国食品医薬品局(FDA)の定める方式でGRAS自己認証を取得し販売を認められていますが、昨年FDAへの通知も行い、2026年末までに正式な承認を得られる見込み。欧州連合(EU)と英国でも新規食品としての申請を進めている最中です。
年内に複数製品の小売り展開を予定

「Solein」は、従来のような農産物由来の糖分の代わりにCO₂と水素を微生物の栄養源とする、ガス発酵によって作られる原料です。
農地や灌漑用水、肥料、農薬を一切必要とせず、排出量は従来の食肉生産のわずか1%、植物性タンパク質と比べても20%に相当する程度。
気候変動や農業のサイクルに影響を受けることなく工業生産の規模に拡大できるため、年間を通して安定した供給が保証されます。
Solar Foodsの予測では、牛乳1kgを「Solein」に置き換えるとCO₂換算で20kgの排出量削減につながる可能性があるといい、同社はこれを「地球上で最も持続可能なタンパク質」と呼んでいます。
微生物は液中で培養され、その後乾燥させて粉末状に加工されます。この粉末はタンパク質78%、脂質6%、食物繊維10%を含み、主要栄養素の組成は乾燥大豆や藻類に類似しています。
9種類の必須アミノ酸すべてに加えて、鉄分とビタミンB12を豊富に含有する一方で、コレステロールと飽和脂肪酸はゼロ。マイルドな風味を持ち、さまざまな製品のベースに最適です。
Solar Foodsで最高商業・製品責任者を務めるGodert Zijlstraは、特にGLP-1受容体作動薬の使用などをきっかけにタンパク質を摂取するニーズが高まっている中、タンパク質製品は運動時に限らず消費されることが増えていると指摘。
「タンパク質製品は、パフォーマンス向上を目的としたものから、あらゆる製品カテゴリーにおける主流へと移行しており、ジムバッグに入れるだけではなく、アクティブなライフスタイルを送るために一日を通して利用されるようになっている」と述べています。
同社の原料は今年、米国でさらなる小売り展開の拡大が予定されており、Pothosが展開する「PRVL」ブランドのプロテインパウダーや、Fermentaのプロテインバーの販売が間もなく始まる見込みです。
参考記事:
First consumer product made with Solein® available in the United States – Solar Foods
Solar Foods’ Solein Enters US Consumer Market in Sports Nutrition Partnership
Solar Foods brings Solein to US consumers through Ambrosia Collective protein powder | PPTI News
Solar Foods’ Solein air protein debuts in US with Ambrosia Collective


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