Brevelがイスラエル最大の飲料メーカーと提携、微細藻類を用いた代替乳製品の開発を目指す

微細藻類タンパク質を開発するイスラエルのBrevelが、同国最大の飲料メーカーThe Central Bottling Company(CBC Group)との間で、機能性飲料と代替乳製品の開発および商業化に関する契約を締結したと発表しました。

大企業の生産能力とプレゼンスを活用


この10年間の販売契約に基づきBrevelは、CBC Groupに微細藻類から抽出したタンパク質、オイル、酸化防止剤を供給します。

CBC Groupは、コカ・コーラやカールスバーグといった世界的ブランドをフランチャイザーとして国内で展開しているほか、東欧や中東、アフリカでもプレゼンスを高めている企業。Brevelの直近の資金調達ラウンドにも参加し、戦略的投資を行っています。

Brevelは昨年6月、イスラエル南部に年間数百トンの微細藻類パウダーを生産できる商業生産プラントを開設し、独自技術の可能性を実証しました。

CEOのYonatan Golanは、「当社初の商業生産プラントは、CBC Groupとの協働による事業開発目標の第一段階を達成するための準備ができている。健康志向の消費者の増加に合わせて、より美味しく健康的で、持続可能な製品を届けたい」とコメントしています。

代替乳製品市場を主要なターゲットに


Brevelは、広く商業化されているクロレラ科の非遺伝子組み換え株を使用。クロレラは米国では食用として安全(GRAS)と分類され、EUでも数十年前から食品利用が認められています。

培養においては、屋内のバイオリアクターでLED照明と暗発酵を組み合わせて行うという、独自のプロセスを採用。微細藻類が本来持っている栄養素は光合成で作られるもののため、通常は光のない環境で行われる発酵プロセスに光を統合するという選択に至りました。

これにより、光合成に由来するタンパク質、脂質、繊維、抗酸化物質を豊富に含んだ微細藻類を大量に生産することが可能です。

溶媒や化学薬品を一切使用しない抽出工程を経て得られるのは、60~70%の微細藻類タンパク質濃縮物からなるニュートラルな味の白色粉末。その機能的特性は、動物性タンパク質の食感や風味を再現するとされており、代替肉や乳製品に組み込んでタンパク質含有量を高めることができます。

代替乳製品の分野では特に、風味や色の面で妥協のない植物性タンパク質のソリューションがまだ存在しないといい、このことから同社は代替乳製品市場を最初のターゲットに据えています。

参考記事:
Brevel teams up with Israel’s leading beverage co to develop microalgae-fueled products
Seaweed Milk Latte? Israeli’s Largest Drinks Company to Make Dairy Alternatives with Microalgae

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