フランスの高級ペストリーブランドMaison Linotteが、100%オーガニック原料を用いた植物性バターを発売

クッキーで知られるフランスの高級菓子ブランドMaison Linotteが、新世代の植物性バターという新商品「Purely」を発売しました。
従来のバターに1対1で対応するクリーンラベル製品
クッキー職人のIsmaël Méitéが2023年11月に設立したMaison Linotteは、製品開発においてクリーンな材料で作られた植物性バターを見つけるのに苦労したことから、自社での開発を決断しました。
「Purely」は、農薬や化学肥料を使わないオーガニック農法による植物由来の原料を100%使用し、パーム油、添加物、主なアレルゲンとなる食材は用いていません。
パティシエやホームベーカリーを好む人々のためにデザインされ、従来のバターと1対1で置き換えられるため、シェフはレシピに変更を加えることなく使用が可能。ラグジュアリーなクッキーを支える「縁の下の力持ち」と評されています。
見た目も味もニュートラルで、調理を経ても風味や色を変えないという点で、従来のバターより優れた特性を持っているとのこと。環境影響も少なく、温室効果ガスの排出量を82%、水の使用量を80%削減できるといいます。
直近の植物性バター開発動向
ヴィーガンバターは、今後飛躍的な成長を遂げると予想されている市場。Research and Marketsは、2023〜30年にかけて、健康志向の消費者に牽引される形で大きな成長が見込まれると予測しています。
過去1年間を見ても、多くの企業が新しい植物性バターを投入しており、デンマークの乳製品大手Arla Foodsは「Lurpak」ブランドから、ココナッツオイル、菜種油、シアバターなど9種類の原料を使用したバタースプレッドを発表。
世界規模でアグリビジネスを手掛けるBungeは、欧州での発売に続き「Beleaf PlantBetter」を北米市場に導入。ユニリーバからスピンアウトした乳製品フリースプレッドのブランド「Flora」は、スモークガーリックバターを発売し、製品ラインアップを拡大しました。
米国のMiyoko’s Creameryは、人気の「Oat Milk Butter」に2つの新フレーバーを加え、乳製品を取る消費者と取らない消費者の両方にアピールしています。
参考記事:
French Luxury Pastry Brand Maison Linotte Launches Plant-Based Butter for Chefs
The Rise of Plant-Based Butter: Market Poised for Exponential Growth by 2030
Free-From Plant Butters : next-generation plant-based butter.
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