オーツミルク大手Oatlyが2025年の決算報告を実施、5%近い収益増でEBITDAでは初の通期黒字を達成

米ナスダックに上場するスウェーデンのオーツミルク大手Oatly Groupが、2025年第4四半期(10〜12月)および通期(1〜12月)の決算報告を行いました。

恒常的な収益力を示す調整後EBITDA(営業外費用および一時的費用を除く収益)ベースで、初となる通期黒字を達成しています。

収益性が大幅に向上し、純損失も減少


Oatlyは2025年第3四半期に、上場以来初めてとなる黒字を記録していました。続く第4四半期も堅調な業績を示し、売上高は2億3,380万ドル(約358億円)に到達。前年同期比で9.1%の増加(為替変動の影響を除くと4.3%増)となりました。

この成長に伴い、粗利率は34.5%に上昇し、前年同期比で5.8パーセントポイント改善するなど、収益性が大幅に向上しています。

最終損益も改善を示し、親会社に帰属する純損失は1,910万ドル(約29億3,000万円)に縮小。前年同期の9,120万ドルの損失から大きく減らしました。さらに、調整後EBITDAは1,100万ドル(約16億9,000万円)の黒字を達成。前年同期と比べて1,710万ドルの増加となっています。

また、2025年通期の売上高は、前年比4.7%増の8億6,250万ドル(約1,320億円)。調整後EBITDAは650万ドル(約9億9,600万円)となり、2024年の3,530万ドルの損失から転換しました。

年間販売量は過去最高の5億9,300万リットルに達し、粗利率は32%(前年比3パーセントポイント増)に拡大。純損失は1億5,310万ドル(約235億円)となり、前年から24%縮小しています。

CEOのJean Christophe-Flatinは決算説明会で、「構造的に採算が取れず成長が鈍化していた状態から、利益を生み出し目標達成へ加速している企業へと変貌を遂げられた」と述べました。

欧州と中華圏セグメントが好調


2025年の好調な業績は、主に欧州とアジアでの成長に支えられたもので、北米市場での戦略はいまだ完全な展開には至っていません。

欧州&インターナショナルセグメントの売上高は2025年第4四半期に23.3%増加し、このうち79%はバリスタ向け製品ラインに牽引された小売り部門が占めていました。

北米セグメントでも小売り部門が売上高の61%を占め牽引役となっていますが、第4四半期には売上高が前年同期比8.8%、販売数量は同12.6%減少。主な要因は、外食市場における最大顧客への販売減とされ、これを除けば売上高は10%増加していたはずだったといいます。

一方、長年の業績不振を受けて戦略の見直しを進めている大中華圏セグメントでは1.1%の成長が見られましたが、これは主に売上高の3分の2を占める外食チャネルによるものです。

2025年の総売上高は、欧州で11.2%、大中華圏セグメントで13.1%増加した一方、北米では9.1%減少しました(ただし、上述した外食市場での販売減を除くと7%の成長)。

2026年の見通しとしてOatlyは、為替変動の影響を除いた売上高が3~5%成長し、調整後EBITDAが2,500万~3,000万ドルに達すると予測しています。

これを実現するため成長戦略を強化し、効率性と継続的な改善にこだわる文化を維持していく方針。とりわけフリーキャッシュフローは「毎年大幅に改善しているものの、まだ目標水準には達していない」とFlatinは述べており、これをプラスに持っていくことが重要だとしています。

2026年も引き続き製品の革新に注力


Flatinは2025年の好業績を招いた要因として、フレーバー付き製品や自動コーヒーマシン用のカプセル、抹茶ラテなどの新製品発売に言及。

また、ファッション業界の手法を参考に、季節ごとのレシピを載せた「ルックブック」や「Future of Taste」と題したトレンドレポートを発行するなど、味を重視した戦略が功を奏したと述べました。

今年も引き続き製品の革新に注力し、バリスタ向け製品のラインアップに新フレーバーの追加や、業界初となるコールドフォーム専用ミルクの開発も行うと明らかにしています。

Oatlyが決算を発表した同日、英国における製品表示を巡る長期に及んだ訴訟で敗訴が決定。2023年に一度は勝利していたものの、最高裁は「ミルク」という用語がオーツ麦ベースの製品には使用できないと判断し、同社が広告宣伝で用いていた「Post Milk Generation」という表現の使用および商標登録を認めないとの判決を下しました。

同社はこの判決を、不必要な混乱を生じさせ大手の乳業会社のみに利益をもたらすばかりか、英国国民の利益にも反すると批判。

とはいえ、英国ではすでに、製品や広告に「ミルク」を含む表現やスローガンを相当期間使用しておらず、現行の製品へも大きな影響はない様子です。

参考記事:
Oatly Reports First Full Year of Profitability in 2025 Results
Oatly Hits First Full Year of Profitability After Losing UK ‘Milk’ Labelling Case
Oatly banned from using word ‘milk’ to market plant-based products in UK | Food & drink industry | The Guardian

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