ポルトガルのGRA Nutra、発酵技術を用いた食品用クリーンラベル着色料を発表

ポルトガル企業のGRA Nutraが、クリーンラベル着色料が大きな注目を集める米国市場において、食品・飲料向けの新たな発酵由来β-カロテン色素を発表しました。

生産を垂直統合、再生可能エネルギーの活用も


GRA Nutraの天然β-カロテン色素「AuraBC」は、非遺伝子組み換えの発酵技術を用いて得られるもので、幅広い食品・飲料に温かみのある黄色からオレンジ色の色調を付与します。

濃度を1~30%の範囲で設定でき、スプレードライ粉末、カプセル、顆粒、油性懸濁液、エマルションなど、用途に合わせてさまざまな形態で提供されます。

これらの形態は、鮮やかな色調を維持し、加工時のロスを低減するのに役立つとのこと。特にカプセル製剤は、高い性能と安定性を発揮すると同時に、優れた溶解性、分散性、生体利用率、そして風味や食感の官能特性を実現するとされています。

共同創業者で会長を務めるGuido Schaerは、「当社独自の発酵技術で、天然の菌株を用いてβ-カロテンの収率を最適化させた」とコメント。「当社のプロセスは垂直統合型で、原料の生産から抽出、精製、仕上げまでを同じ施設内で行っている。このモデルによって輸送やエネルギー消費を最小化し、全体的な効率と持続可能性を向上させられる」と説明しています。

同社は生産に再生可能エネルギーを主に使用しており、太陽光パネルによる自家発電や、認証を受けた再生可能エネルギーの購入契約を通じて調達を実施。

CEOのLynda Doyleは「石油化学に基づく生産とは異なり、当社の着色料の原料は、発酵や藻類に由来する有効成分だ。当社は短く効率的なサプライチェーンを重視し、カーボンニュートラルの実現というビジョンを共有するサプライヤーとのみ提携している」と述べています。

規制上必要なだけでなく、ブランドにとっての資産に


米国では、ロバート・ケネディ・ジュニア保健長官が主導する「Make America Healthy Again(アメリカを再び健康に)」運動を背景に、食品メーカー各社がサプライチェーンから合成着色料を排除しようという動きが加速しています。

米国食品医薬品局(FDA)は昨年、人の健康と地球環境の双方に有害であると特定された石油由来の着色料「赤色3号」の使用を禁止しました。来年1月に施行予定のこの措置により、業界では「赤色40号」が最も広く使われるようになりましたが、こちらも同様に石油由来である上、子供の多動性との関連も指摘されています。

現在、米国で販売されている包装済み食品・飲料の約5分の1に合成着色料が使用されているとのこと。Innova Market Insightsの調査によると、大手の食品企業が昨年発売した新製品の28%に合成着色料が含まれていました。

保健長官は食品メーカーに対して合成着色料の使用をやめるよう働きかけ、米国人の3分の2がこの呼びかけを支持しています。ネスレ、マース、ケロッグ、ゼネラル・ミルズなどの企業がこれに呼応し、FDAはこうした企業の公約を追跡・公開するシステムまで導入しました。

「食品着色料の市場は、石油由来などの合成着色料から、天然のクリーンラベル色素へと急速に移行しており、この動きを後押ししているのは、人工物に対する消費者の不信感、小売業者や規制当局からの圧力、そして大手ブランドによる積極的な製品改良だ」とDoyleは指摘。

「当社の発酵技術を用いた着色料は、環境に配慮した天然の代替品を提供する際のコストの壁を打ち破ることができる」と述べています。

GRA Nutraは、天然着色料が今や規制上必要な対応であると同時に、ブランドにとっての資産でもあると位置付け。安定性や加工適性、生産能力といった制約が急増する需要への対応を困難にしている状況を受けて、持続可能な代替品に関する研究開発を精力的に進めており、来年初頭に垂直統合型工場の稼働を開始する予定です。

参考記事:
Portugal’s GRA Nutra Unveils Fermentation-Derived Food Dye Amid Clean-Label Wave
GRA Nutra debuts clean label beta-carotene food colour AuraBC

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