ウシ胎児血清(fetal bovine serum / FBS)
ウシ胎児血清(fetal bovine serum / FBS)とは:
ウシの胎児の血液から調製した血清。細胞培養を促進する役割を持つ血清の中でも、細胞の増殖を阻害するγ-グロブリンがほとんど含まれないため、培養肉生産における培地の成分(成長因子)として広く利用される。
分娩前の胎児の血液から採取するが、入手するには殺処分が必要な上、高価で安定調達が困難なため、生産方法の改良が課題であった。
近年、動物由来の血清を使用しない方法が考案されてきており、米Hampton Creek(現:Eat Just)はAIを駆使して植物由来の原料を探索し、2017年に他社に先駆けてアニマルフリーの培地を開発。
日本のインテグリカルチャーは2023年、血清などの成長因子を一切使うことなく培養フォアグラの生産に成功した。