マイコプロテインを手掛ける独Nosh Biofoods、大手食肉加工業者Tönnies Groupからの投資を獲得

ドイツを代表する食肉加工会社のTönnies Groupが、マイコプロテインを開発するNosh Biofoodsに戦略的投資を行ったと発表しました(投資金額は非公開)。

代替プロテインの売上高倍増を計画


1971年創業のTönnies Groupは、動物由来食品を世界中の消費者に届けてきた一方、数多く抱える子会社の一部で植物性代替肉市場にも進出。

Zur Mühlen Gruppeの「Gutfried」ブランドで、ソーセージやフィッシュスティックの代替品を提供するなどしていますが、グループとして代替プロテイン分野のスタートアップ企業に投資するのは今回が初です。

同社は代替プロテイン製品の売上高を、現在の6,000万ユーロ(約97億円)から2026年までに1億2,500万ユーロ(約202億円)へと倍増させるよう目指しているとのこと。

足元の代替肉市場の停滞にもかかわらず野心的な目標を掲げており、共同経営者のMax Tönniesは、「新しい市場は初めは急速に成長し、やがて横ばいになるのが通常だ。現在のようなインフレ下では、価格が割高なことも問題になる」との理解を示していました。

「当社はもはや単なる肉屋ではなく、食品製造業者だ」と述べ、既存事業と並行して新規事業への投資を続けています。

パイロット施設で収率向上を進める


Tim FronzekFelipe Linoが2022年に設立したNosh Biofoodsは、肉やシーフードを代替するクリーンラベル原料として、麹菌を発酵させてニュートラルな色合いとうま味を持ったマイコプロテインを生産しています。

この原料は、押出成形や添加物の使用によらず、自然に肉のような食感と強い結合特性を保持。粉末やペースト状に加工でき、食感は望みの製品に合わせてカスタマイズが可能です。

昨年末には、閉鎖された国内の醸造所の既存インフラを改造して、パイロット生産を行う拠点を開設しました。

この施設では月間2トンの生産が可能で、より高い収率を達成するため、発酵プロセスの効率改善と試験を行っている段階です。

Tönnies GroupとNosh Biofoodsの両社は、動物性食品の消費を減らすトレンドに焦点を当てた今月3日開催の「New Food Conference 2024」に登壇。PlantedLidlとともに、生産スケールアップについてのパネルディスカッションに参加する予定です。

参考記事:
Germany’s Leading Meat Processor Tönnies Group Invests in Mycoprotein Producer Nosh.bio
Nosh.bio and Zur Mühlen Group introduce first-of-its-kind Koji Chunks | PPTI News

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