米タフツ大学、約7.3億円を投じて新規食品およびバイオ素材のためのイノベーションハブを開設

米国のタフツ大学が、マサチューセッツ州に「Innovation Hub for Food and Materials」を新たに開設しました。新興技術の研究段階から商業化への移行を目指す開発者向けの共有インフラを提供します。

今秋に本格稼働開始を予定


マサチューセッツ州メドフォードに位置する新たなイノベーションハブは、フードテック、バイオマテリアルなどの新規素材、加工システムを開発する企業や起業家、研究者、非営利団体を対象に設計されました。

現在、暫定的なスペースが即時利用可能となっており、設備が完備された17,000平方フィート(約1,580平方メートル)の施設本体は、今秋に稼働を開始する予定です。

ハブのリソースには、動物や昆虫の細胞を含む大規模な細胞バンク(一部はタフツ大学とThe Good Food Instituteの連携により構築されたもの)や、2,000種以上を網羅する植物細胞のリポジトリが含まれ、研究からプロトタイプの作製、特性評価、加工、製品開発、そして初期段階の消費者テストに至るまで、一連の活動を支えるインフラを集約。

食品の開発者向けには、設備の整ったテストキッチンや官能評価室が用意され、消費者が実際に製品を体験する環境に近い条件での評価が可能です。

タフツ大学副学長のBernard Arulanandamは、「このハブは、食品、健康、材料科学の分野における技術の進歩に向けた、大学の長年にわたる取り組みを体現するものだ。栄養学や生物医学、工学といった大学の強みが連携に適した環境を創出し、ハブの参加者はここを拠点に幅広い専門知識を活用できるようになる」と述べています。

多額のコストがかかる専用設備の提供へ


イノベーションハブは、動物細胞・植物細胞の培養によって代替プロテインや新規素材の開発を手掛ける、タフツ大学細胞農業センター(TUCCA)と緊密に連携して活動します。

TUCCAを率いる教授のDavid Kaplanは、「アイデアを前進させるための共有インフラが必要だとの声は、研究者からも産業界からも一貫して寄せられていた」と語りました。

特に細胞農業に取り組む企業にとって、専門的な細胞リソース、バイオプロセス機器、製品開発施設が一体となって提供されれば、アーリーステージの企業が独自に設備を構築するには多額の費用がかかり過ぎるという問題を回避できるため、大きな意味があります。

同施設はまた、タフツ大学のフリードマン栄養科学政策大学院の機関で、食品業界や非営利団体と大学の研究者とを結び付ける役割を担うTufts Food & Nutrition Innovation Instituteとも連携します。

ハブの設立にあたっては、州の公的機関Massachusetts Technology Collaborativeから210万ドル(約3億3,300万円)の助成金を受けました。タフツ大学自身も、研究インフラの拡充と製品開発能力の強化に向けて460万ドル(約7億2,900万円)を拠出しています。

参考記事:
Tufts Launches Innovation Hub for New Technologies in Food and Materials | Tufts Now
Tufts Launches Food Innovation Hub to support cellular agriculture, bioprocessing and scale-up | PPTI News
Tufts University Launches $4.6M Innovation Hub for Novel Foods & Future-Friendly Biomaterials

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