Better Dairy、精密発酵によるオステオポンチンの安全性に関して米国のGRAS自己認証を取得

英国のバイオテクノロジー企業Better Dairyが、精密発酵技術を用いて生産したラクトポンチン(オステオポンチン)に関して、米国食品医薬品局(FDA)の制度に基づくGRAS自己認証を完了し、米国の栄養市場に進出する計画を前進させました。

数カ月以内の製品発売を計画


オステオポンチンとは、ヒトやウシの骨や乳などに自然に含まれる糖タンパク質で、Better Dairyによると、このうち特に乳や食事に含まれている形態のものを「ラクトポンチン」と呼ぶとのことです。

一般的なタンパク質を含む食品が主にアミノ酸の供給源として摂取されるのに対し、ラクトポンチンは組織の成長・修復・再生に関わる生体シグナル伝達プロセスにおいて重要な役割を担う物質。摂取すると体内で消化されて、高い生物活性を持つペプチドへと変化し、身体をサポートする不可欠な働きをします。

Better Dairyは、こうした特性を持つラクトポンチンが、ヘルシーエイジング、消化器の健康、免疫サポート、関節や肌の健康、スポーツ後のリカバリーといった分野の製品を開発するメーカーにとって、魅力的な原料になり得ると考えています。

ラクトポンチンは牛乳にも自然に含まれてはいるものの、機能性成分として単独で使用できるだけの十分な量を抽出するのは困難です。そのため、従来の乳製品加工のプロセスでは、安定して確保できないという問題がありました。

Better Dairyは精密発酵技術を用いて、牛乳から抽出することなく、世界初となる高品質なラクトポンチンの供給体制を構築したと発表。すでに複数の顧客と協力して、今後数カ月以内に発売予定の製品開発に取り組んでいます。

GRASの認定は、当該成分の組成、製造工程、純度、規格、および安全性について詳細に検討した包括的な資料によって行われました。FDAによる正式な承認とは異なりますが、独立した専門家からなる委員会が資料を精査した結果、意図された使用条件下において安全であるとの結論に至っています。

コラーゲンやラクトフェリンとの組み合わせを探る


Better Dairyは、重要でありながらもこれまで摂取の機会がなかったラクトポンチンが持つ、ユニークかつ多機能な恩恵を届け、あらゆる年齢層の人々の健康をサポートすることを目指しています。

製品化にあたっては、既存の機能性成分の代替品として売り出すのではなく、それらと組み合わせる方法に特に関心を寄せており、具体的にはコラーゲン、ラクトフェリン、プロバイオティクスなどを、消費者の特定のニーズに応える配合においてラクトポンチンと組み合わせる候補成分として挙げています。

このアプローチにより、メーカーはラクトポンチンを既存の製品カテゴリーに取り入れつつ、異なる生物学的機能を付与した製品の開発が可能に。

創業者でCEOを務めるJevan Nagarajahは、「数十年にわたって、栄養学の主な焦点はタンパク質、ビタミン、ミネラルといった成分を体外から補給することに置かれてきた。しかし当社では、次の大きな可能性は、栄養がどのようにして身体が本来備えている生物学的な機能をより有効に活用できるようサポートできるか、という点にあると考えている。ラクトポンチンはまさにその道を切り拓くものだ」と話しています。

米国を当面の最優先市場と位置付けるBetter Dairyは、乳幼児向け栄養製品への応用などで、さらなる認可取得も目指しています。また、欧州やアジアにおいても、それぞれ個別の規制対応を進めています。

参考記事:Better Dairy secures US safety milestone for precision-fermented lactopontin | PPTI News

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