イスラエルのThe Mediterranean Food Labが約25億円を調達、植物性代替肉の風味を高める発酵調味料を開発

天然由来の発酵調味料や香料を開発するイスラエルのThe Mediterranean Food Lab(以下、MFL)が、シリーズAラウンドで1,700万ドル(約24億9,000万円)の調達を行ったと発表しました。

風味を引き立てる機能の再現は代替肉に不可欠


同ラウンドでは、スウェーデンのGullspång Re:foodがリードインベスターとなり、以前から投資を行っているPeakBridge、Arancia International、FoodBridgeなどが参加。

新たに調達した資金により、MFLは生産規模を拡大し、外食・小売企業向けに発酵調味料を売り込む営業チームを創設する計画です。

同社は、世界で消費される肉の約6割は、ほかの食品をより美味しくするための調味料(出汁や肉エキスなど)として使用されているといい、世界各地の料理は、風味を引き立てる肉の機能に依存していると主張。

従って、「食肉がもたらす風味の機能を再現できない限り、動物性タンパク質への依存を減らす方法はない」と述べています。

AIの活用で最適な発酵条件を探る


植物性タンパク質への移行を加速させるという使命のもと、MFLは料理の専門知識、微生物科学、人工知能(AI)を組み合わせた風味創造プラットフォームを開発。

穀物、豆類、食品廃棄物をアップサイクルした原料などを基質に固体発酵を行い、代替肉などの風味を強化する調味料へと変換する、ユニークなアプローチを生み出しました。

適切な微生物、発酵条件、基質を探るため、AIと機械学習を活用。データサイエンスの力でより良い配合を作り出したり、製造工程を追跡して改善したりすることが可能だといいます。

MFLの原料はEUでは「食品」、米国では「食品成分」に分類され、「新規食品」や「食品添加物」には該当しません

同社CEOのB.Z. Goldbergは、いわゆる「天然調味料」であっても合成された乳化剤や保存料などを含んでいることが多い一方、同社の原料は「発酵ひよこ豆」などと記載でき、クリーンラベルを実現できると説明しています。

当面は欧州での展開に注力


MFLは、今後数年以内に米国とアジア太平洋地域も視野に入れる計画を示していますが、まずは欧州市場に集中。現在オランダで生産規模を拡大させ、フランスに研究開発センターを建設中です。

欧州に力を入れる理由としては、消費者の健康志向が特に強く、添加物や保存料を使わないクリーンラベル製品を求めていること、またフレキシタリアン(動物性タンパク質をあまり取らない人)人口が増加していることを挙げています。

MFLの原料はまた、代替肉にとどまらず幅広い食品用途に応用できる可能性も。植物性タンパク質ベースの製品に欠けている「肉らしさ」と複雑な風味をもたらし、出汁やスープ、ソースなど、代替肉をはるかにしのぐ広範囲の市場にアプローチできるとしています。

参考記事:
Mediterranean Food Lab raises $17m series A to scale up AI-powered solid state fermentation tech

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