All Gが精密発酵ラクトフェリンのFDA GRASステータスを取得、数カ月以内に米国市場に投入へ

オーストラリアのAll Gが、精密発酵によるウシラクトフェリンについて、米国食品医薬品局(FDA)から正式なGRAS(一般に安全と認められる)ステータスを取得したと発表しました。規制上の重要なハードルをクリアし、米国での商業化に向けた基盤を築いています。
粉ミルクやサプリメントへの活用に期待
All Gは2024年12月にGRAS自己認証(企業自身の安全性確認により、暫定的に販売が可能となる措置)を実施。その後FDAへの通知を経て、15カ月で正式な「異議なし」レターの取得に至りました。
規制当局からのお墨付きを得て、世界最大の機能性成分・サプリメント市場における組み換えラクトフェリン「LFX」の商業化を進めます。
牛乳に天然に存在する機能性タンパク質のラクトフェリンは、乳児用粉ミルク、サプリメント、機能性食品など、幅広い用途で利用される成分。免疫機能の向上や栄養上の利点から世界的に需要の増加が続いていますが、従来どおりの動物由来の供給量は依然として限られており、変動しやすい状況にあります。
All Gの「LFX」は、従来の乳製品サプライチェーンに頼ることなく管理されたプロセス下で発酵・精製されたもので、分析試験では99.5%を超える純度を記録しました。従来の方法では大量生産が難しい成分を生み出す新たな手法を広げる上で、規制認可の取得は極めて重要な一歩となります。
数カ月以内に最初の市場投入へ
精密発酵分野では、明確な需要と確立された用途を持った機能性成分をターゲットとする企業が増加傾向。特にラクトフェリンのような希少性の高いタンパク質に焦点を当てることで、技術開発と商業化の間のギャップを埋め、主要市場へのアクセスを開拓できます。
All Gは、米国に先立って、中国で精密発酵ウシラクトフェリンの承認を初めて取得。規制と商業化面の進展に基づき、昨年末に総額1,000万豪ドル(約11億円)の調達に成功しました。
併せて、フランスの乳製品原料サプライヤーArmor Protéinesとの合弁事業を立ち上げ、確立された製造ノウハウとグローバルな流通ネットワークを活用して、ウシラクトフェリンとヒトラクトフェリン、両方の規模拡大を目指しています。
創業者でCEOのJan Pacasによると、今回の認可取得に伴い供給を本格化させ、最初の製品が数カ月以内に米国市場に投入される予定。すでに多くの顧客から関心が得られているといい、新たな地域への事業拡大も見据えています。
参考記事:
All G secures FDA ‘no questions’ letter under GRAS for precision-fermented lactoferrin in US | PPTI News
Exclusive: All G Earns FDA Approval to Sell Cow-Free Lactoferrin Protein in US
All G clears FDA review for precision-fermented lactoferrin | FoodBev Media


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