スウェーデンのMycorena、スペインのRIP Foodsと提携して菌糸体ベースのストリートフードを開発

マイコプロテインを専門に手掛けるスウェーデン企業のMycorenaが、植物性ストリートフードのブランドを持つスペインのRIP Foodsとの提携により、菌糸体ベースのストリートフード開発を発表しました。

地中海市場への第一歩


スペイン・バルセロナを拠点とするRIP Foodsは、昨年行われたプレシードラウンドで62万5,000ユーロ(約9,100万円)を調達。小売りやフードサービス向けに、植物由来の餃子、小籠包、串焼き、春巻き、カツなどを展開しています。

今回、両社のパートナーシップによる初の製品として、中東の食にインスパイアされたコフタ(中東やインドで見られるミートボール風の料理)を共同開発。オランダの植物性食品レストラン「Karma Kebab」で、間もなく提供を開始する予定です。

人気の高いストリートフードに注力することで、これまでの顧客であったヴィーガンや新しい技術に関心を示す層にとどまらず、メインストリームの顧客にアピールしていく狙いがあります。

パートナーシップ拡大によりグローバル展開を狙う


戦略的パートナーシップにより食品業界の他企業との共同開発を進めることで、欧州におけるプレゼンスを高めているMycorena。

自社製品のマイコプロテイン「Promyc®」を用いた代替肉をスウェーデン国内で市販化している同社ですが、現在重点を置いているのが、フィンランド、スペイン、フランス、オーストリア、オランダの市場だといいます。

2022年10月には、フィンランドのRebl Eatsと提携。最初の製品ラインとして、サンドイッチなどの調理済み食品をフィンランド市場に投入しました。現在、Promyc®を用いた製品は、フィンランドの100を超える店舗で手軽に購入できます。

3Dプリントで作られたサーモンやマグロの代替品を20カ国以上で販売する、オーストリアのRevo Foodsも、Mycorenaと提携する企業の一つ。植物性シーフードから製品レンジを拡大するため、マイコプロテインと3Dプリント技術の相性を探っているといいます。

これらのコラボレーションにより、Mycorenaでは冷製のスライス肉、チーズ、シーフード、代替肉、ハイブリッド肉など、すでに14の新製品を開発しており、さまざまなブランドでの市場投入を予定。また、顧客基盤を拡大するための生産拡大計画も発表しており、初となる大規模工場の建設を進めています。

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