ラテンアメリカでの事業再編を進めるNotCo、ブラジル事業をFerraraに売却してAIに注力

チリに本社を置き、植物由来の代替肉・乳製品で知られるNotCoが、自然食品ブランドのポートフォリオを保有する投資グループのFerraraにブラジル事業を売却しました。売却条件などの詳細は公表されていません。
立て続けに国外事業を売却
NotCoはこの取引について、「ブラジル全土でブランドとイノベーションの拡大を加速させる新たな段階の始まりだ。国内外での優れた流通能力、現地市場への理解、そして既存事業とのシナジーが、この取り組みを後押ししてくれる」と声明を出しました。
共同創業者でCEOを務めるMatías Muchnickによると、同社のブラジル進出は、7年前にサンパウロの小売り大手Grupo Pão de AçúcarのCEOと会談したのをきっかけに始まったとのこと。
以来、エンドウ豆タンパク質、ココナッツオイル、キャベツ、パイナップルなどの原材料をブレンドした主力の代替ミルク製品「NotMilk」は、ブラジルの植物性飲料カテゴリーにおいて国内第2位のシェアを持つブランドに成長しました。
今回の売却は、同社がアルゼンチンおよびウルグアイでの事業をMolinos Río de la Plataに譲渡することで合意してからわずか3カ月後の出来事。
2024年には米国とカナダの事業をクラフト・ハインツに譲渡しており、ピーク時には300名を超えた従業員も、現在では100名未満に縮小しています。
AI主導の製品開発パートナーへと移行を図る
NotCoは、Amazon創業者のジェフ・ベゾスを含む支援者から多くの投資を呼び込み、その集大成となったシリーズDラウンドでは企業価値が15億ドル(約2,360億円)と評価され、チリ初のユニコーン企業となりました。
しかしここ数年、植物性食品の自社製造からは徐々に撤退し、人工知能(AI)プラットフォームのライセンス供与で収益を生むテクノロジー企業へと転身を図っています。
同社は2015年の設立当初から、AIと機械学習を活用して植物由来成分の特性と機能をデータベース化し、動物性食品に代わる最適な植物性の代替品を探索する試みを続けてきました。
製品コンセプトの立案から最終的な配合の決定に至る業務を補完・支援するよう設計されたこのAIプラットフォーム「Giuseppe」は、ネスレ、バリーカレボー、ペプシコ、マース、モンデリーズ・インターナショナルといった世界有数の食品・飲料メーカーにライセンス供与され、優れた製品をより迅速に開発するために活用されています。
こうした事業戦略をさらに強化するべく、今年初めに従来のウェブサイトを閉鎖し、新たに「NotCo AI」部門のウェブサイトを立ち上げました。
チリの経済紙『Diario Financiero』は、NotCoが業績不振を理由に、買収先を見つけることも公式な発表を行うこともなく、2026年3月頃に現地オフィスとチームを擁していたメキシコでの運営を停止したと報道。
同紙によれば、現在NotCoが直接食品事業を展開する市場はチリのみとなっており、その国内事業も、年末までに黒字にならなければ売却の可能性があるといいます。
参考記事:
Matías Muchnick | LinkedIn
NotCo Sells Brazil Operation to Ferrara Three Months After Molinos Deal
NotCo sells Brazil operations to Ferrara, reportedly shuts down Mexico business | FoodBev Media
NotCo Sells Brazilian Business & Reportedly Closes Mexican Arm Amid AI Pivot


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