Melt&Marbleが、美容・パーソナルケア業界向けに精密発酵による「デザイナー脂肪」を発売

スウェーデンの精密発酵スタートアップMelt&Marbleが、美容・パーソナルケア業界向けに、アニマルフリーのデザイナー脂肪「Marble7」を発売しました。
美容分野から製品の展開をスタート
Melt&Marbleは、今月韓国で開催された化粧品関連の展示会「in-cosmetics Korea」で、持続可能な脂肪「Marble7」を初公開しました。
同社はこの脂肪について、今年3月に米国パーソナルケア製品評議会(PCPC)からINCI名(国際化粧品成分名)を取得。「r-Saccharomyces Butter(遺伝子組み替えサッカロミケス属酵母菌由来のバター)」という表記の下、世界のパーソナルケア市場で販売が認められています。
CBO(最高事業責任者)のThomas Cresswellは、「当社にとってパーソナルケア分野初の商用製品となる『Marble7』は、精密発酵技術によるデザイナー脂肪を実際の製品処方に導入するための重要な一歩だ」とコメント。
「処方開発者にとっては、単に既存の脂質成分を置き換えるだけでなく、特定の機能性、使用感、サプライチェーン上のニーズを考慮して設計された次世代の原料を活用できる機会にもなる」と述べています。
Melt&Marbleはまた、販路拡大の一環として、スイス企業Covaloのデジタル原料探索プラットフォームを活用すると発表しました。これにより、技術資料や評価用サンプルへのアクセスが容易になり、製品処方開発者への認知拡大や、製品開発チームによる迅速な評価・検討を促進できると期待されます。
食品用途への拡大も見込む
精密発酵により作られるMelt&Marbleの主力製品「Marble7」は、化粧品やスキンケア・ヘアケア製品向けに設計された機能性脂質で、ヒトの皮脂と類似した脂肪酸組成を特徴としています。
オメガ7脂肪酸などの生物活性物質を豊富に含み、肌のバリア機能を重視した処方に適しているとのこと。常温では固体ですが、肌に触れると溶け出し、持続的な保湿効果とシルクのような滑らかな肌触りを生み出します。
こうした特性から、動物性油脂や、パーム油やココナッツ油などの植物性油脂に代わるものを模索する世界中のメーカーにとって魅力的な選択肢に。高い性能や安定した品質を維持しつつ、サプライチェーンにおける脱炭素化を進めることが可能です。
Melt&Marbleは、並行して食品グレードの代替脂肪「MeltyMarble」も開発しており、米国食品医薬品局(FDA)のGRAS自己認証を取得済み。
こちらは植物由来の代替肉・乳製品、チョコレート、ベーカリー製品、スナック菓子などに含まれる飽和脂肪酸の代替として利用可能で、この原料を用いた多様な代替プロテイン製品の開発に向けて、フィンランドの乳製品大手Valioからも出資を受け協業しています。
参考記事:
Melt&Marble debuts precision-fermented lipid to fortify supply chains
Melt&Marble Brings First Fermented Lipid to Cosmetics Formulators With Marble7 Launch
Melt&Marble Launches Precision-Fermented ‘Designer Fat’ for Beauty & Personal Care


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